HPV感染症の主な症状
HPVは、多くの場合免疫によって自然に排除されるため、感染しても無症状の場合がほとんどです。しかし、症状が出た場合、イボや出血など目に見える変化が現れます。
HPV感染による症状の中には、男女共通のものもあれば、男女それぞれに特有のものもあります。
以下に、共通の症状と男女別の症状を解説します。
HPV感染による男女共通の症状
HPVは、口腔や中咽頭部にも感染し影響を及ぼす場合があります。
ウイルスの型によってはがんを発症する可能性もあるので、注意が必要です。
| 疾患名 | 症状など |
|---|---|
| 肛門がん | 高リスク型HPVの感染によりリスクが高まる |
| 中咽頭がん | 口腔内に感染することで、のどの奥にがんを引き起こすリスクが高まる |
| 口腔がん | HPV感染が原因になることも |
口腔や中咽頭がHPVに感染しても、初期段階では自覚症状がほとんどありません。のどの違和感や痛み、しこりなどの異常を確認した場合は、専門のクリニックを受診しましょう。
HPV感染による男性の症状
男性がHPVに感染しても、多くの場合が無症状です。しかし、症状が現れた場合、以下のような変化が現れます。
| 疾患名 | 症状など |
|---|---|
| 尖圭(せんけい)コンジローマ | 陰部や肛門などにカリフラワー状のイボができる 痛みはほとんどないが、進行すると出血や痒みを伴うことも |
| 陰茎がん | 高リスク型の持続感染が長期化すると発症リスクが高まる |
男性はHPVに感染しても多くが無症状ですが、それでもウイルスに感染していることに違いはありません。そのため、無自覚のままパートナーに感染させる可能性があります。
「症状がないから安心」ではなく、感染を拡大させる危険を考慮して、男性も定期的な検査を受けることをおすすめします。
※男性のHPV検査は実施していません。
HPV感染による女性の症状
女性がHPVに感染した場合、以下のような症状が現れます。
| 疾患名 | 症状など |
|---|---|
| 尖圭(せんけい)コンジローマ | 外陰部、腟内、子宮頸部などにイボができる |
| 子宮頸部異形成 | 高リスク型の持続感染で前がん病変が生じる |
| 子宮頸がん | 持続的な高リスク型感染により発症リスクが高まる 初期は症状がないケースが多い 進行により不正出血やおりものの増加、腰痛など |
| 腟がん | 女性生殖器がんのまれな疾患 高リスク型HPVの感染で発症することも |
子宮頸がん検診は、20歳以上の女性を対象に2年に1回の受診(※)が推奨されています。
参考:(※)厚生労働省|子宮頸がん検診へのHPV検査単独法導入について
HPVが引き起こす疾患例
高リスク型HPVに感染した場合、子宮頸がんなどの悪性病変(がん)になることがあるため、男性に比べ女性の方がリスクが高いです。
低リスク型に感染すると、良性である尖圭コンジローマなどのイボのほか、悪性と良性の中間の状態(境界悪性)である子宮頸部異形成を発症することがあります。
尖圭コンジローマ
HPVの6型11型に感染することで発症する、性器周辺にイボが現れる疾患です。
良性の病変で、再発率が高いという特徴があり、尖圭コンジローマに感染している人と性行為を行った場合、約80%の確率で感染するといわれています。
《尖圭コンジローマについてくわしくはこちら》
ボーエン様丘疹症
子宮頸がんの原因と同じ、HPV16型18型の感染により、淡褐色の平たく盛り上がった丘疹が生じる疾患です。陰部や肛門周辺に生じるほか、首や顔面、手指などに発生することがあり、長期間放置するとがんの原因となります。
子宮頸がん
子宮の入り口である子宮頸部という部位に生じるがんです。13種類の高リスク型HPVが主な原因ですが、必ずしもがんになるとは限りません。しかし、感染が長期化すると、がんの前段階である異形成が生じます。
その他のHPV関連がん
HPVは、子宮頸がん以外にもさまざまながんの原因になります。一部の型が、子宮頸がんや外陰がん、膣がん、肛門がん、中咽頭がんなどの発生に関わっています。
HPVの感染経路
HPVの感染経路は、ほとんどが性的接触になります。オーラルセックスやキスなどの接触を通じて口腔内にも感染する一方、トイレや浴槽などの共用で感染することはありません。
HPVは外性器や肛門周辺にも存在するため、コンドームがカバーできない部分から感染する可能性がある点には注意が必要です。
女性がHPVに感染する主な原因は、男性パートナーからの感染です。男性はHPVに感染しても自覚症状がない場合が多く、無自覚なまま女性パートナーにうつしてしまうケースが少なくありません。
HPVに感染したら性行為はできない?
HPVの感染を広げないために、イボなどの病変がある場合はたとえコンドームを使用したとしても性行為は控えた方が良いでしょう。これは、治療中でも同様です。
また、感染が確認された場合はパートナーも検査を受け、ピンポン感染(お互いに感染を繰り返すこと)を避けることが大切です。
HPV感染の予防方法
HPV感染の予防には、ワクチンの接種が最も有効です。
コンドームの使用も感染リスクの低減になりますが、100%防げるわけではありません。複数の予防方法を組み合わせたうえで、定期健診による早期発見を心掛けると良いでしょう。
HPVワクチンを男性が打つ必要性
一般的にHPV感染の危険性は女性の問題として取り上げられがちですが、男性のHPV感染も決して軽視できません。
生涯でHPVに感染する確率は、女性84.6%、男性91.3%というデータ(※)があり、実は男性の方が感染する可能性が高いことが分かります。ただし、女性は子宮頸がんの原因となるなど感染後のリスクが大きいため、より深刻な問題となっています。
女性の主な感染原因は、男性との性行為です。
男性は多くの場合HPVに感染していても無自覚なため、知らない間に女性のパートナーを感染させてしまうケースが少なくありません。つまり、男性がワクチンを接種し、HPV感染を予防できれば、それだけHPVに感染する女性を減らせることにつながるのです。
男性は自分のためだけではなく、大切なパートナーのためにもワクチンを接種してHPV感染を予防しましょう。
参考:(※)SEXUAllY TRANSMITTED DISEASES|The Estimated Lifetime Probability of Acquiring Human Papillomavirus in the United States
HPVの潜伏期間
HPVの潜伏期間は、ウイルスの型や個人の免疫力の強さによって異なります。
一例として、尖圭コンジローマの場合、潜伏期間は3週間~8カ月(平均2~3カ月程度)です。
高リスク型HPV
高リスク型HPVは、子宮頸がんをはじめとした、さまざまながんを引き起こす可能性があるタイプです。特に16型と18型はがんに発展するまでが速く、子宮頸がんの原因の約70%といわれています。
感染しても自覚症状がほとんどありません。染後数週間から数カ月、場合によっては感染に気付かぬまま10年以上経過して、細胞の異常やがんが発見されてから判明するケースもあります。
特に女性の場合、子宮頸がんや不妊など、HPV感染による健康被害リスクが男性に比べて大きいです。
〔高リスク型HPV13種類〕
16、18、31、33、35、39、45、51、52、56、58、59、68
低リスク型HPV
主に尖圭コンジローマなど、良性のイボの原因となるウイルスの型です。
潜伏期間はおよそ3週間~8カ月。平均して約2.8カ月で症状が現れるケースが多いです。
〔代表的な低リスク型HPVの型〕
6、11
天神マイケアヒルズタワークリニックではHPVの検査が可能
天神マイケアヒルズタワークリニックでは、子宮頸がんのリスクとなる高リスク型HPVの検査と、より詳細な情報を得るためのタイピング検査を実施しています。
HPV(高リスク型)検査
将来的にがん化する可能性が高いたんぱく質遺伝子を持っているのか、確認する検査です。感染機会からすぐに検査を受けられ、結果は検査から4~5日後に分かります(Web確認可能)。
HPVタイピング検査
高リスク型HPVのみを対象に、感染したウイルスがどの型なのか確認する検査です。
性交渉歴があればいつでも受けられ、検査から14日後に結果がわかります(Web確認可)。
検査結果が陽性だった場合、コルポスコピー(膣拡大鏡検査)と組織検査による精密検査が必要になるケースがあります。
※必要に応じて、提携クリニックをご紹介します
料金表
HPV検査の料金表
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1項目HPV(高リスク型)8,800円
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子宮頸がん検査と合わせて、
将来がん化しやすいたんぱく質遺伝子を
有しているのか検査します。 -
- 検査項目
- HPV(高リスク型)
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- 検査方法
- 女性:腟ぬぐい液
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- 検査時期
- 感染機会から24時間経過すれば受けられます。
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- 検査結果
- 4~5日後(Web確認可)
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1項目HPVタイピング検査27,500円
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ハイリスク型HPVのどの型に感染しているか
確認する検査です。
対象となるのは、ハイリスク型HPVのみに
なります。 -
- 検査項目
- HPV型別
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- 検査方法
- 女性:腟ぬぐい液
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- 検査時期
- 性交渉歴あればいつでも。
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- 検査結果
- 14日後(Web確認可)
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HPV治療の料金表
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コンジローマ治療
塗り薬を処方
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HPVワクチンの料金表
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シルガード HPV9価(1回分)
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シルガード HPV9価(3回分)
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全国対応可能な郵送性病検査キット
天神マイケアクリニックでは、郵送性病検査キットを販売しており、自宅から他人にバレずに性病検査を行うことが出来ます。遠方の方や忙しくて来院できない方にも気軽に検査を受けていただけます。
天神マイケアヒルズタワークリニックでは、距離や時間的な理由で来院が難しい方に向けて、郵送検査キットを販売しております。
ご自宅にいながら性病検査ができるうえ、商材がわからないような梱包を施すなど、プライバシーにも配慮しています。
全国どこでも送料無料で、最短で購入の翌日にキットが到着するので、ご来院が難しい方はぜひご購入ください。
お届けする際は、中身が分からない他人にバレない梱包となっております。
検査方法は、説明書も同封しておりますので簡単に5分程で検査が可能です。自社検査室で感染症専門の臨床検査技師が対応しておりますので自宅からでも高い精度で検査することが可能です。
検査キットの購入は、提携会社の株式会社高精度検査会での購入になります。
+900円でお急ぎ配送!
返送から検査結果まで最短3日!
※天災・大規模災害等が発生した場合、遅延することがございます
※「お急ぎ便」は、Amazon Payでのお支払いの場合、ご利用いただけません
1項目:HPV検査
1項目:HPV検査
HPV 子宮頸がんに進行する可能性がわかる検査です。
- クラミジア性器
- クラミジアのど
- HIV
- 梅毒
- B型肝炎
- 淋菌性器
- 淋菌のど
- HPV
- トリコモナス
- クラミジア肛門
- 淋菌肛門